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村上 密 Blog

繁栄の神学 2

 前回、2009年にローザンヌ世界宣教会議の神学作業部会のアフリカ部門が、繁栄の神学に対して懸念を表明しました、とお伝えしましたところ、随分多くの方がこの記事を読んでくださいました。それで、追加記事を書くことに致します。

偽預言者
 「繁栄の神学に対して懸念」と書きましたが、もっと強い表現が使われています。繁栄の神学の指導者は偽預言者という指摘です。なぜ、このような声明が出されるかといいますと、繁栄の神学の強調する「祝福」は、しばしば多く献金したら祝福されるという条件付だからからです。祝福は恵みです。恵みは神からの一方的なっものです。救いが信仰によって与えられるように、祝福も信仰によって与えられるのです。「多くの献金」という条件付は間違った教えです。これは福音の本質を歪めるような教えなので、繁栄の神学の指導者は偽預言者と強い表現をしているのです。御利益宗教と何も変わりません。

悪影響
 アフリカではキリスト教が急成長しています。しかも、多くの教会が繁栄の神学の影響をうけています。1994年のルワンダ虐殺を思い出してください。クリスチャン人口が90パーセントという中で人口の10パーセントから20パーセントが虐殺されたのです。教会はこれに対して無力でした。国内には繁栄の神学が浸透していました。歴史の中ではキリスト教徒が多い中で悲惨な事件が起きています。その背景には、福音がイデオロギー化していることが分かります。アパルトヘイト、ユダヤ人虐殺などもそうです。今日、キリスト教のカルト化が世界的に進行中です。そのような中で多くのクリスチャンが精神的虐待を受けています。多様性ではなく、画一性を求めがちな権威主義が、繁栄の神学の特徴だからです。
by maranatha | 2011-10-02 08:33 | 繁栄の神学
宗教問題

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