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村上 密 Blog

マンデラとイスラエル

 12月21日の朝日新聞DIGITALは、20日付のイスラエル紙ハアレツを引用して、「南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領が、1962年にエチオピアでイスラエルの対外情報機関モサドの工作員から軍事訓練を受けていた」と報じた。「マンデラ氏は訓練を受けた2か月後に逮捕され、反逆罪で27年半獄中生活を送った。イスラエルはアパルトヘイトの時代、武器供与などで南アの白人政権に協力していた。」とも報じている。この記事をブログで取り上げたのは、「モサドは親イスラエルになるように試みた」と書いてあったからである。モサドならずとも、どこの国でも、国の政策として、仮想敵国を作ったり、親善外交を積極的に進めたりする。時には、文化的アプローチも試みる。統一教会がリトルエンジェルス芸術団を用いて、各国の要人に接近したことがあった。韓流ブームも文化戦略である。宗教やメディアでさえ試みる。単独であるか、背後に支援者がいるかは一見分かりづらい。
 「親イスラエルになるように」にもう少し注目してみたい。イスラエルはキリスト教界へも親イスラエルになるように働きかけてきた。その最たるものが、「キリストの幕屋」である。そして、最近は親イスラエルになる教会が増えている。疑問に思わないのだろうか。「イスラエルを祝福するものは祝福される」との言葉にやすやすと取り込まれている。クリスチャンは特定の国を祝福するのではなく、どの国の人々にであれ、恵みの福音を宣べ伝えて、神の祝福をもたらすはべきである。今のイスラエルは共和国であり、世俗国家である。イスラエルにおけるユダヤ教は国教ではなく、マジョリティの宗教で民族宗教である。ユダヤ教を統治原理としているわけでもない。「イスラエルを祝福」と言うとき、それは国を指すのか、民族を指すのか、ユダヤ教徒を指すのか、ユダヤ人クリスチャンを指すのか、親イスラエルの人は明確にしていない。私は、イスラエルは、親イスラエルになるように、様々なアプローチを試みるが、キリスト教内へもアプローチをしていると見ている。すなわち、宗教的アプローチである。友好は別に悪くはない。しかし、教理的な問題が整理されないで、ブームになっていることに危惧を思える。

by maranatha | 2013-12-22 19:09
宗教問題

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