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村上 密 Blog

よりどころ

イスラエル人は、BC.586年のバビロン捕囚によって、国を失った。捕囚帰還後の第2神殿時代は、メド・ペルシャ、ギリシャ、ローマの支配下で、大祭司による600年間の支配体制が続いた。大祭司は、ギリシャの支配下でサンへドリン(最高議会)ができたが、宗教的な最高権威者であった。大祭司は支配国との関係維持と権力の維持に力を注ぎ、世俗的な権力者となっていた。イエスは大祭司の権威に服しなかった。イエスは父なる神との関係と聖書(旧約聖書という名称は当時なかった)の権威を重んじた。それも、先祖の言い伝えではなく、ラビたちの文書でもなく、当時すでにできていた聖書をよく引用して語られた。使徒時代後300年間新約聖書はなかった。新約聖書のなかったキリスト教の時代があった。そのとき、キリスト教徒は、聖書からイエスはメシアであると教えた。そしてイエスの教えと使徒たちの文書を重んじて福音を伝えた。やがて、イエスの教えと使徒たちの文書が新約聖書となった。このことから、私たちが何をよりどころとして生活しなければならないかを学ぶことができる。権力は必ず腐敗する。世俗の権力と協力関係を結ぶ宗教はどんな宗教でも必ず腐敗する。変わらない権威の下に生きることである。私たちは時の体制下で生きつつも、神の国(神の支配)の下に生活をすることである。

AD.70年イスラエルは再び国を失った。大祭司を中心とするサドカイ派は神殿崩壊と共に亡くなった。その後、パリサイ派が中心となって、サンへドリンが形成され、旧約聖書を重んじ、シナゴーグを中心にしたユダヤ教の信仰生活が民衆の中に定着していった。

by maranatha | 2017-06-21 11:17 | 聖書
宗教問題

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