2006年 04月 24日
「嵐の中で 3」
(全7回に分けて掲載します、4/20掲載の記事「嵐の中で 1」 から順にご覧ください)
【レジュメP.2】
セミナー2-1
■ 事件の発覚と対応 ■
永田 保(金 保)容疑者は1943年7月大阪府泉南市で生まれた。現在61歳。
1986年1月 京都市内で布教を始め る。
1987年12月に宗教法人を取得。
1996年1月 「聖神中央教会」に改名。
2000年12月八幡市に土地建物を購入し移転。
今回の事件の第一報は12月末、ドウゲン師より 電話で内部告発文書を知らされた。本年1月7日、聖神を脱会した牧師、伝道師がアッ センブリー京都教会を訪問し、さらに詳しい経過を伝えてくれた。聞くところによ ると永田(金)容疑者の不道徳は14年程前からのことであった。そこで、今後の相談と被害者とその家族の相談に応じることをその場で約束した。その後、相談を重ねながら4月5日に正式に「被害者の会」を結成し、村上が代表者となった。聖神中央教会は長老制であるが、永田容疑者は独裁的運営をしている。誤った「汚れた霊の教え」、極端な終末論と滅びを強調して聞く者に恐怖心を植え付け、信者の心と体を支配している。この教会には教理的誤り、 経済的被害、児童・学生の学力低下、家庭破壊、マインドコントロール等のカルト 特有の問題点が見られる。
4月6日、永田容疑者が逮捕される。宗教団体内 での児童への性的虐待の立件は非常に困難なことであり国内初である。被害者達は1 2歳の時から継続的に虐待を受けてきた。被害者は現時点で10人未満であるが、そ の後、府警は成人女性を含めた被害調書を作成している。永田容疑者は信仰の従順と祝福を結び付け、従わ なければ「地獄に落ちる」と恐怖心を与え、心理的にも抵抗する力を奪ってきた。こ のことが宗教上の教義に絡んで婦女暴行罪が適用されるのは国内で始めて。又、宗教法人の指導者の個人的な不法行為で、宗教法人の不動産の仮差し押さえが認められ るのは極めて異例。永田容疑者は事件の発覚を恐れ、部屋で見たこと、聞いたこと、 体験したことを他言しないようにと宗教的権威を笠に着て命令している。数年前から 今日に至るまで情報が漏れなかったことからも、少女たちがいかに恐怖のマインドコ ントロール下にあったかが明らかである。今後、同教会を脱会した信者が近隣の教会に礼拝 出席すると思われる。教会は受け皿となり温かく迎え、人間関係を十分築きつつ教理的誤りを正し、心のケアをお願いしたい。聖神に失望し、教会にも失望することは回避したい。すでに聖神中央教会から離脱した枝教会の中には排他性を捨て、誤った教えをす正すプロセスを踏み始め、近隣教会との交わりを求めている。二度とこのような 事件が起こらないためにも、全ての教会が自己点検し、健全な教会を建て挙げるよう にと願っている。