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村上 密 Blog

悪魔払い、悪霊払い

「霊の戦い」を提唱する人たちがいます。この人たちはクリスチャンの中から悪魔や悪霊の追い出しをしています。そのような対応を受けたクリスチャンが、心の病に至る事例が多発しています。真理は人を自由にするものです。しかし、「霊の戦い」は人を自由にするどころか、不自由にしています。「霊の戦い」が真理か間違いか、聖書から検証してみたいと思います。

「使徒の働き」にはクリスチャンの中から悪魔や悪霊を追い出している記事がありません。「使徒の働き」は教会の誕生と発展の歴史的記録です。イエス・キリストの教えを信じた人々が、その教えを実践した記録でもあります。その中に,クリスチャンの中から悪魔や悪霊を追い出した記事が一つもありません。

「霊の戦い」の提唱者は聖書の中にないことを実践していることになります。聖書にないのに教理を作ることはできません。聖書だけではなく、組織神学や教理の本の中には、クリスチャンの中から悪魔や悪霊を追い出すと言う教えはありません。このような教えは体験から作られたものです。体験があってもそれが正しいとは限りません。聖書によって吟味することが大切です。クリスチャンの体験が全て正しいわけではありません。体験が正しいのなら、異端で起きている体験も正しいことなります。体験を聖書啓示の上に置くことはできません。

「霊の戦い」の」提唱者は、聖書にない事を聖書的だと思い込み、クリスチャンの中から悪魔や悪霊を追い出していることになります。キリスト教文化と聖書の教えがしばしば違うことがありますが、このこともその一つです。「霊の戦い」はキリスト教文化のリニューアル版です。キリスト教文化が聖書的に正しいとは限りません。

悪魔は一人です。悪魔払いをする人は世界中にいます。悪魔は同時にいろいろなところに存在できません。それでも、悪魔払いをする人は、世界中で「悪魔よこの人から出て行け!」と叫んでいます。正解は同一時間において一つか全てが間違いです。確率から言うとほとんどが間違っていることを、多くの人が実践していることになります。

悪霊は多数存在します。だから、悪霊はクリスチャンの中に住むことができると主張します。クリスチャンの中に存在されるのは三位一体の神です。「その方は、真理の御霊です。・・・その方はあなたがたとともに住み」(ヨハネ14:17)「わたしの父はその人を愛し、わたしたちは(父と御子)はその人ところに来て、その人とともに住みます。」(ヨハネ14:23)この出来事は、使徒の働きの2章で起きました。聖霊降臨とも教会の誕生とも言われるところです。私たちがイエス・キリストを救い主と信じる時、神が内住されます。そのようなクリスチャンに悪魔や悪霊が神とともに内住できるかです。どうして聖なるお方が悪魔や悪霊を受け入れられるでしょうか。

「福音書」にはイエス・キリストが悪霊を追い出している記事がありますが、悪魔を人の中から追い出している記事はありません。また、弟子達が悪霊を追い出している記事はありますが、悪魔を人の中から追い出している記事はありません。「使徒の働き」も同様です。

私は、「教会成長」や「弟子訓練」、「霊の戦い」に影響されている人を見ているうちに、それは本当に聖書的に正しいだろうかと考えるようになりました。提唱している人が倫理的に間違いを犯す事例が目立つからです。それは個人的な問題で片付けてよいのでしょうか。教えの中に問題があるとは思いませんか。「教会成長」や「弟子訓練」、「霊の戦い」を実践している牧師が大勢います。私はこのようなムーヴメントには賛同しません。キリスト教文化や習慣が正しいとは限りません。読者も検証を心掛けましょう。私も正しいと思い込んでいる教えや解釈があるかもしれません。それを克服する為に学び続けています。気づいたことは人々にも分けていこうと思います。
by maranatha | 2010-10-22 07:27 | 霊の戦い
宗教問題