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村上 密 Blog

相続

父から子へ
 私がまだ幼かった頃から、父は「お前には残すものはない。だから、頭の中に入れるだけ入れてこの家を出て行きなさい。」とよく言っていました。。66歳で天に召され、家族で集まったとき、私は父の言いつけを思い出し、相続分を放棄しました。妹も「私もいらない。お父さんとお母さんが一所懸命働いたのだから、お母さんが使ったらいい。」と言って相続分を放棄しました。それで父の遺産は、母と兄が相続しました。いまでも私はこの判断を良かったと思っています。そして、父の言葉を聞いていない妹までが、私と同じようにしたことに驚きました。妹は二十歳前後に父に反発していました。その後関係が修復し、よく両親の面倒を見てくれました。家のことを心配しないで、心置きなく牧師の働きに専念できたのは、兄と妹がいたからです。あるとき、私が妹に「だれが一番お金を使ったかな。僕は兄だと思うんだが。」と言うと、妹は「密兄ちゃんたい。」と返答しました。妹の発言を私は否定しませんでした。「頭に入れて」を言われた始めた頃は、何のことか良く分かりませんでした。しかし、だんだん教育に関する費用であることが分かってきました。確かに、父は私の教育に関しては半端ではありませんでした。「教育ママ」という言葉がありますが、父は「教育パパゴン」でした。それで、私の相続は土地ではなく、頭の中の知識となりました。

神こそ相続地
 聖書の中に、イスラエルの12部族が土地を相続するところがあります。ところが、アロンに対して主は言われました。「あなたは彼らの国で相続地を持ってはならない。彼らのうちで何の割り当て地をも所有してはならない。イスラエル人の中にあって、わたしがあなたの割り当て地であり、あなたの相続である。」(民数記18:20)また、レビ部族にも「レビには兄弟たちいっしょの相続地の割り当てはなかった。あなたの神、主が彼について言われたように、主が彼の相続地である。」(申命記10:9)この聖句は、私にとって喜びであり、深い慰めです。私は何かを失った時、「主よ、私は人生の中で一番価値のあるものをいただきました。それは救いです。これ以上のものはこの地上にありません。救いは、どんなにお金を積んでも買えません。私はこのもっとも高価なものを、あなたからただでいただきました。ありがとうございます。」このように祈ると、失ったものに未練を抱かなくなります。主は与え、主は取られる。主のみ名は誉むべきかな。

再び父から子へ
 
 さて、相続のことで、今度は私が子供たちに教える立場になりました。子供たちが中高生になった頃から、3人の子どもたちを集めて「私たちには土地も家もない。この家は教会が牧師家族のために使わせていただいているもので、私たちのものではない。」預金通帳を前にして一番上の子に「ここに通帳がある。お父さんとお母さんが、あなたのために貯めてきたものだ。大学に進みたかったら、これを使いなさい。だだし、全額は貯まっていないから、奨学金を得て大学に進みなさい。使わないなら、下の子に二分してあげる。」二番目の子に「あなたにも預金してある。あなたが大学に進学したいなら、これを使いなさい。ただし全額は貯まっていない。大学に進みたかったら、奨学金を得て、学びなさい。使わないなら、全部弟にあげる。弟も使わないなら、神学生のために捧げる。」と何度も言って聞かせました。全員が大学に進みました。幸い子供たちは信仰を受け継いでいます。子供たちは十分ではありませんが、頭の中に入れるものを入れました。本当の相続は、神をいただいていること、信じていることだと、いつか心の底から分かってくれることを祈っています。信仰の遺産こそ、最も尊いものです。
by maranatha | 2012-05-16 22:43
宗教問題