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村上 密 Blog

繁栄の神学

 繁栄の神学についての過去の記事を再掲載します。繁栄の神学に基づいた教会形成は、黙示録のラオディキアにある教会にあてた手紙に耳を傾ける必要があります。繁栄を手にした牧師が、政治的、経済的、社会的、倫理的に問題を指摘されているからです。反省のないその活動はひんしゅくものです。様々な問題を、牧師自身の問題として片づけるのではなく、繁栄の神学そのものに問題があると言う視点が必要です。繁栄の神学の信奉者は、目的のためには手段を選ばない傾向があります。自分の手段や目的に合わせて物事を把握しようとするあまり、立ち位置が、福音から繁栄に移行してしまうのです。欲望に流された生活は、キリスト教倫理から逸脱するのに時間はかかりません。

参考になる本を紹介します。『偽りの神々』(ティモシー・ケラー いのちのことば社)『繁栄という名の「偶像」』(ボブ・ハウツワ―ルト いのちのことば社)


繁栄の神学1
 2009年、ローザンヌ世界宣教会議の神学作業部会のアフリカ部門は、繁栄の神学に懸念を表明しました。2010年アフリカのケープタウンで開かれた第3回ローザンヌ世界宣教会議では、教会の内的問題として「麻薬のように働いて現実感覚を麻痺させる繁栄の神学が猛威をふるっています。」と懸念を表明しています。
 最近、アフリカから招かれる講師がいます。繁栄の神学の影響を受けていることは、説教で明白です。招く教会も、繁栄の神学の影響を受けています。相手に共鳴するから呼ぶわけです。カルト化しているのではと思われている教会が、問題が表面化したベニ-ヒンの後釜として担ぎ上げているとも指摘されています。刺激を求める熱狂主義はアフリカも日本を変わりません。
 カルト化教会は、霊の戦い、教会成長、弟子訓練、個人預言等のいずれかを教会に導入していす。これらの教えを過度に強調し、教会の健全さを失っています。超教派の運動によって連帯感を深めた教会は、教団の枠を超え始めています。互いが教理的違いを問題にすることもありません。それがムーブメントへの盲信を生んでいます。彼らは問題を指摘する人に対して、悪のイメージを信徒に与え、悪魔の陣営と見なします。悪影響を受けた信徒は、倫理観を失い、匿名で誹謗中傷をばら蒔きます。彼らの戦いは空想的な霊の戦いと非合法的な戦いです。


繁栄の神学2
 前回、2009年にローザンヌ世界宣教会議の神学作業部会のアフリカ部門が、繁栄の神学に対して懸念を表明しました、とお伝えしましたところ、随分多くの方がこの記事を読んでくださいました。それで、追加記事を書くことに致します。

〔偽預言者〕
 「繁栄の神学に対して懸念」と書きましたが、もっと強い表現が使われています。繁栄の神学の指導者は偽預言者という指摘です。なぜ、このような声明が出されるかといいますと、繁栄の神学の強調する「祝福」は、しばしば多く献金したら祝福されるという条件付だからからです。祝福は恵みです。恵みは神からの一方的なっものです。救いが信仰によって与えられるように、祝福も信仰によって与えられるのです。「多くの献金」という条件付は間違った教えです。これは福音の本質を歪めるような教えなので、繁栄の神学の指導者は偽預言者と強い表現をしているのです。御利益宗教と何も変わりません。

〔悪影響〕
 アフリカではキリスト教が急成長しています。しかも、多くの教会が繁栄の神学の影響をうけています。1994年のルワンダ虐殺を思い出してください。クリスチャン人口が90パーセントという中で人口の10パーセントから20パーセントが虐殺されたのです。教会はこれに対して無力でした。国内には繁栄の神学が浸透していました。歴史の中ではキリスト教徒が多い中で悲惨な事件が起きています。その背景には、福音がイデオロギー化していることが分かります。アパルトヘイト、ユダヤ人虐殺などもそうです。今日、キリスト教のカルト化が世界的に進行中です。そのような中で多くのクリスチャンが精神的虐待を受けています。多様性ではなく、画一性を求めがちな権威主義が、繁栄の神学の特徴だからです。


繁栄の神学3
 アッセンブリー教団の牧師なのに、繁栄の神学になぜ反対の意見を述べるのですかと質問を受けることがあります。アッセンブリー教団の教職は繁栄の神学の支持者だと思うのは偏見です。アメリカのアッセンブリー教団の中にも同じように反対する牧師がいます。『新約聖書の釈義』(教文館)で日本でも著名なG.D.フィーです。確かに繁栄の神学には部分的に聖句が使用されています。しかし、聖書の全体から、繁栄の神学に対しては賛成できません。北森嘉蔵『痛みの神学』を参考にしてください。ローザンヌでは以下のことが語られています。

〔苦しみの神学〕
 確固たる苦しみの神学の必要性です。貧しさやテロリズム、エイズ、危機に瀕する児童など、苦しみの現実を放置しない神学です。麻薬のように働いて現実感覚を麻痺させる繁栄の神学が猛威をふるっています。そこには十字架がありません。十字架の神学が求められています。
―ケープタウン2010(第3回ローザンヌ世界宣教会議)―

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繁栄の神学 3

(2013.5.4記事)

by maranatha | 2014-06-09 20:54 | 繁栄の神学
宗教問題