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村上 密 Blog

議事録

 7月8日の京都新聞の朝刊の1ページの見出しに「原子力委 非公開会合で政策審議 定例前 議事録残さず」とあります。記事の中では「東日本大震災と福島第1原発事故で政府内の10会議の議事録が未作成だったこと」も取り上げています。「原子力ムラ」の常識が、世間の常識とかけ離れており、この非常識な人々に、人命にかかわる大切なことを任せていたのだと思うと唖然とします。
 宗教法人法の第25条2に「宗教法人の事務所には、常に次に揚げる書類及び帳簿を備えなければならない。」その五には「責任役員とその他規則で定める機関の議事に関する書類及び事務処理簿」とあります。役員会議事録、総会議事録を備えている教会はどれくらいでしょうか。この25条はオウム真理教のような事件の再発を防ぐためにできたものです。ですから、これを守らないで宗教活動をする団体は要注意です。私は教会のカルト化防止で啓発活動をしていますが、セミナー等の出席者の教会で、議事録の未作成、不備を耳にします。また、議事録を都合の良いように書き換えることもあるそうです。牧師養成の神学校で選択ではなく、必須として「宗教法人法」を教えているところがどれくらいあるでしょうか。あってもごく少数でしょう。そして、宗教法人法を、カルト化防止の視点から教えているところは皆無でしょう。キリスト教のカルト化が進行しています。伝道という目的のために何でもやっていいわけではありません。教会の非常識が、法で問われることも出てくるかもしれません。
 宗教法人法25条3には、2の五に関する閲覧の請求が正当であればできると書いてあります。これに応じない非常識な団体だあまりにも多いのが宗教団体です。理由は「正当ではない」といって拒否ですが、真相は、議事録を読まれることが、自分たちにとって不利だからにすぎません。私はいくつかの団体の議事録を代理人として閲覧したことがあります。しかし、適正な議事録を見たことがありません。神学校でこんなことは教えられなかったでは済まされません。実践神学を教えている教授が、赴任先の教会の役員会議事録と総会議事録の不備を指摘されても改善しない事例もあります。役員会や総会は牧師の承認機関ではなく、大切なことを話し合う機関です。正確な議事録の作成は当然です。
by maranatha | 2012-07-08 20:01
宗教問題

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