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村上 密 Blog

パウロの母

 「主にあって選ばれた人ルポスによろしく、また彼と私との母によろしく。」(ローマ16:13)この箇所から、パウロの実母がローマに住んでいると判断するのは早計である。彼女は、ルポスの実母である。ルポスは、マルコの福音書の中に出てくる。マルコはこの福音書をローマ人のために書いた。「そこへ、アレキサンデルとルポスとの父でシモンというクレネ人が、いなかから出て来て通りかかったので、彼らはイエスの十字架をむりやり彼に背負わせた。」(15:21)このような表現は、他の福音書には出てこない。マルコだけに出てくる。それは、ローマ人にシモンの子たちが知られていることを表している。パウロが母という女性は、シモンの妻ではないか。パウロは、伝道旅行の中で教会を建てていった人である。母という表現は、むしろ、温かく迎えられた関係の中で表現される言葉である。そうすると、アンテオケ教会のニゲルと呼ばれるシメオン(へブル名)が、シモン(ギリシャ名)であるから、あの十字架をむりやり背負わされた人物と推定される。タルソに引き籠っていたパウロを、バルナバはアンテオケから迎えに来た。パウロは異邦人宣教の使命を復活のイエスから与えられていたが、まだ、実行に移す段階には至っていなかった。ところが、アンテオケ教会に招かれ、シメオンらと親しく交わり、宣教を共にし、やがて異邦人宣教に祈って遣わされることになった。シメオンの家族には、アレキサンデルとルポス、その妻もいて、パウロは家族ごと親しかったと思われる。やがて、ルポスとその母がローマに住むようになり、それを知ったパウロが、手紙の中であいさつをしているのではないか。「主にあって選ばれたルポス」とは、十字架をイエスに代わって背負うように選ばれたシモンが、その後、彼と彼の家族もイエスを救い主と信じ、宣教に従事するようになったことを表しわしているのではないか。十字架をむりに背負わされた人がやがて十字架の福音を家族共々背負う人々になる。何という神のご計画であろうか。私たちは、この神に、この時代に救われ、世に遣わされている。
by maranatha | 2013-11-11 14:21 | パウロ
宗教問題