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村上 密 Blog

聖書にない「五役者の回復」

 「五役者」とは、「キリストご自身が、ある人を使徒、ある人を預言者、ある人を伝道者、ある人を牧師または教師として、お立てになったのです。」(エペソ4:11)から作られた言葉である。ここからも、聖書のどこからも、「五役者の回復」の根拠となる聖書箇所を見つけることはできない。。ところが、「五役者の回復」を主張する人々は、聖書的根拠がなくても、終末には「五役者の回復」がされると信じている。伝道師はいる。牧師または教師もいる。足りないのは、預言者と使徒である。まず、これを主張する人々は預言者を騙っていた。それから、使徒を自称するようになった。お互いが、預言者、使徒と認め合い、いつの間にか、世界中に預言者と使徒が増えてしまった。そして、自称預言者と使徒によって、混乱がキリスト教会にもたらされた。「〇〇使徒教会」と臆面もなく教会名を名乗り、牧師を使徒と崇める教会も出て来た。このような風潮は、後の雨運動の流れを汲む単立系のカリスマ教会によく見られる。

 使徒時代、どんな働き人たちがいたか。エペソ4:11、ローマ12:6~8、1コリント12:28~30を参照すれば分かる。これに加えて、テトスへの手紙には「長老」(1:5)「監督」(1:7)が、テモテへの手紙第一には「監督」(3:1)「婦人執事」(3:11)「執事」(3:12)が書いてある。ペテロは使徒であるが、「私は、あなたがたのうちの長老たちに、同じく長老のひとり」(1ペテロ5:1)と言いている。「ある人を牧師または教師」(エペソ4:11)とは別々の務めではなく、一対になった二つの働きである。使徒であるペテロもまた長老という勤めを併せ持っている。エペソ書から「五役者」を声高に取り上げる必要は全くない。教会は、多様な働き人たちの協力によって成り立っている。
 
 使徒たちがまだ生きていた時代に監督と言う職務があった。エペソ教会の監督はテモテ、アテネ教会の初代監督はデオヌシオ、エルサレム教会はヤコブ次にシメオン次にユストス、ローマ教会はリヌス次にアネンクレトス次にクレメンス次にエウァレストス、アレクサンドリア教会ははアン二アヌス次にアビリウス、アンティオキヤ教会はエウオディウス次にイグナティウス、スミルナ教会はポリュカルポス、ヒエラポリス教会はパピアス。以上『エウセビオス「教会史」(上)』(講談社学術文庫 訳/秦剛平)より書き出してみた。初代教会時代の使徒たちの後、重要な職務は監督であった。「五役者の回復」を主張する人々は「五役者」の中に長老や監督を加えることはない。それは、教会の歴史性を無視した、ご都合主義である。

by maranatha | 2014-09-11 21:25 | レストレーション
宗教問題