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村上 密 Blog

万民祭司

 「キリスト者は、すべて祭司であり、すべての祭司はキリスト者にほかならない。」と、ルターはプラーグ会議への手紙に書いている。プロテスタントの特徴は万民祭司である。カルト化教会では、牧師だけが祭司である、と思い違いをしている信徒が多い。信徒も牧師も祭司である。プロテスタントなのにプロテスタントの基本的なことが教えられていない。万民祭司と言う言葉を聞いていない信徒もいれば、聞いていても意味を理解していない信徒もいる。根拠となる聖句がどれであるかを知らない信徒も多い。ルターは「あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。」(1ペテロ2:9)を根拠とした。

 ルターの言葉を紹介しておこう。「”霊的”に司祭とか司教とか、教皇とか呼ばれている人々は、他のキリスト者とどこか違うとか、他の人々より身分が高いとかいうことはありえない。彼らは、仕事とし職務として、神のことばと礼典に関するわざとを託されているだけであり、それは、悪をこらしめ、善を守るために剣と棒とを身につけているこの世の権力者たちと全く同じものである。靴直し、鍛冶屋、農夫のそれぞれも、商売のための仕事と職務とを持っているが、この人々もまた、聖別された司祭や司教たちと全く同じ身分なのである。」(*)このようにルターはすべての信徒は祭司であり、平等であると説いている。カルト化教会の権威主義的牧師は、プロテスタントの精神を受け継いではいない。

*『ルター選集・3 ルターのことば』(宝珠山幸郎編訳 聖文舎)P64より

by maranatha | 2014-11-10 11:48
宗教問題