人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

村上 密 Blog

ルターの説教

 『ルター選集・3 ルターのことば』(聖文舎 宝珠山幸郎編訳)を少しずつ読んでいる。読む度に、ルターは過激だ、と思う。口から唾を飛ばしながら、手を振り上げて、聴衆に語りかけているルターが瞼に浮かぶ。以下に引用したのは「みことばのない会堂は、悪の巣より悪い」(P73)である。

「こういう教会や、神の家と呼ばれている場所ほど、神をけがし、神をはずかしめている場所は、ほかにありえない。したがって、こう言ってよいだろう。すなわち、愚かなことが説かれ、これによって人が神の名誉をけがし、多くの魂をほろぼしている教会は、むしろ一つ残らずダンス・ホールになったほうがまだましである、と。実際に私は、あえて次のようにも言えると思う。こういう教会は、悪いうわさの立っているすべての建物や場所より一段と悪い、と。なぜなら、そこでは多数の魂が、いちどきに毒され、堕落させられるからであり、その説教者は客引きよりも千倍も罪が深いのである。彼は、彼の説教によって、多くの純真な魂を罪に落とす。私たちはこのことについて、特に強くしばしば語ってきた。私たちが神の導きによって、このことを十分に理解することができるように。<マタイ23章34-39の説教より>」

 このような教会は、現代において異端の教会だけではない。カルト化教会には福音から逸れた説教を得々と語る説教者がいる。カルト化教会の被害者で、脱会した教会の前を通ると気分が悪くなる、と言う人がいる。教会は、潰れたらいいと思われるほど、精神的な被害を与えているのである。このような人は、カルト化牧師から虐待を受ける夢を見ることもある。しかし、カウンセリングを継続して受けると、建物に集う人々を哀れに思うようになる。自分は脱会できてよかった。しかし、残っている人がかわいそうだ。もっと回復すると、残された人々のために祈るようになる。聖神中央教会は売却され、更地になっている。この教会から多くの人々が去った。今なお心病んで苦しんでいる人がいる。みことばのない会堂は、なくなった方がよい。

by maranatha | 2014-11-22 08:36
宗教問題