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村上 密 Blog

預言者と口述

預言者と口述 
 預言書はどのようにして書かれたのだろうか。だれでも、預言書に興味のある人は、知りたいことである。エレミヤ書には6回「口述」が出てくる。私たちはエレミヤ書をエレミヤが書いたと思いがちだが、エレミヤ書でははっきりと口述であることが書かれてある。「ヨシヤの子、ユダの王エホヤキムの第四年に、主からエレミヤに次のようなみことばがあった。『あなたは巻き物を取り、わたしがあなたに語った日、すなわちヨシヤの時代から今日まで、わたしがイスラエルとユダとすべての国々について、あなたに語ったことばをみな、それに書きしるせ。ユダの家は、わたしが彼らに下そうと思っているすべてのわざわいを聞いて、それぞれ悪の道から立ち返るかもしれない。そうすれば、わたしも、彼らの咎と罪とを赦すことができる。』それでエレミヤは、ネリヤの子バルクを呼んだ。バルクはエレミヤの口述に従って、彼に語られた主のことばを、ことごとく巻き物に書きしるした。」(エレミヤ36:1~4)流れは、主→エレミヤ→バルクである。

エレミヤの証言
 エレミヤ自身が口述だと言っているところを見て見よう。「だから、あなたが行って、主の宮で、断食の日に、あなたが私の口述によって巻き物に書きしるした主のことばを、民の耳に読み聞かせ、また町々から来るユダ全体の耳にもそれを読み聞かせよ。」(36:6)

書記バルクの証言
 バルク自身が口述だと言っているところを見て見よう。「バルクは彼らに言った。『エレミヤがこれらすべてのことばを私に口述し、私が墨でこの巻き物に書きしるしました。』」(36:18)

エレミヤ書の証言
 エレミヤ書が口述だと言っているところを見て見よう。「王が、あの巻き物、バルクがエレミヤの口述で書きしるしたことばを焼いて後、エレミヤに次のような主のことばがあった。」(36:27)「エレミヤは、もう一つの巻き物を取り、それをネリヤの子、書記バルクに与えた。彼はエレミヤの口述により、ユダの王エホヤキムが火で焼いたあの書物のことばを残らず書きしるした。さらにこれと同じような多くのことばもそれに書き加えた。」(36:32)「ネリヤの子バルクが、ヨシヤの子、ユダの王エホヤキムの第四年に、エレミヤの口述によってこれらのことばを書物に書いたときに、預言者エレミヤが彼に語ったことばは、こうである。」(45:1)

預言書の成立
 エレミヤ書は、エレミヤのことばをバルクが記録し、さらに預言者の一団の書記たちによってまとめられ、エレミヤ書が書かれた可能性が出てくる。預言書は、その預言者に従う一団があり、記録を取り、書き写したり、保存する集団があってこそ存在すると考えられる。

by maranatha | 2015-03-17 07:52
宗教問題

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