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村上 密 Blog

失われた契約の箱

モーセの時代に作られた契約の箱には、マナの入った金の壺、芽を出したアロンの杖、契約の二枚の石板が入っていた。

ヨシュアの時代以降、契約の箱は、シロの幕屋の至聖所に安置される。エリの時代に、ペリシテ人に契約の箱が奪われるが、彼らにわざわいが下ったので、彼らは契約の箱をイスラエルに送り返した。

ソロモンの時代には、主の宮が完成し、至聖所に契約の箱を安置した。その時は「箱の中には、二枚の板のほかには何もはいってなっかた。」(2歴代5:10)

ヨシヤの時代には、「聖なる箱を、イスラエルの王ダビデの子ソロモンが建てた宮に据えなさい。もう、あなたがたにとって肩の重荷にはなるまい。そこで今、あなたがたの神、主と、主の民イスラエルに仕えなさい。」(2歴代35:3)と書いてある。これを最後に、契約の箱は聖書には出てこなくなる。

いつの時点で、契約の箱がなくなったのかわからない。外国に奪われたのであるならば、士師時代にペリシテ人に奪われても帰ってきたように、再び帰ってきてもよいではないか。しかし、隠したのならば、奪われたわけではないので、見つからないままで終わるかもしれない。契約の箱がなくなってからも、至聖所に大祭司は年に一回血をたずさえて入った。失われたもののレプリカでも作ったのだろうか。いいや、ソロモンは二枚の石版が入った契約の箱を至聖所に安置し、失われたもののレプリカは作らなかった。契約の箱を拝むわけではない。やがて、ADの70年にローマ軍によって神殿は破壊された。以前マナの入った金の壺をうしない、芽を出したアロン杖を失い、それから二枚の石版と契約の箱を失い、今度は神殿を失った。イスラエルの民は国も失った。それから、大事にするものを聖書となった。それは、バビロン捕囚で学んだことであった。
by maranatha | 2016-09-21 17:24
宗教問題

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