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村上 密 Blog

故郷を思う

私の故郷は、熊本平野の中央部にある託麻台地、小山山の麓にある。山に登れば、熊本城も有明海も、天気がよければ雲仙岳も展望できる。山の北側には白川が流れている。この台地に降った雨は、白川には流れない。台地が南西側に傾斜しているからである。地層も南西に傾斜しているから、湧水さえも、北にではなく南西に流れる。私の先祖が眠る墓は健軍川の最上流にある。父の子供の頃は大雨の時に墓の横にある溝で泳いだと聞いた。ここから流れる水は健軍川に、そして加勢川、それから緑川に合流し、有明海に至る。また、託麻台地に降った雨は地下に浸透して、やがて水前寺公園や江津湖に湧き出る。

子どもの頃、5月の山は野イチゴやグミが取れた。熟れた実を鳥と競いながら見つけて食べた。今は山に入る人も少なくなった。熊本市が山を管理下に置いてから、山は荒れて行った。それまでは里山で、椎の木林を裸足で走り回れた。今はそんな場所はない。竹が増殖して、椎の木やクヌギの地下の水を奪い取り、木々は枯れて朽ちつつある。放置していたら、椎の木に覆われた山が竹山になってしまうだろう。山にはいくつか沢があって、手ごろな石をひっくり返すとサワガニがいた。寺の池にはアカハライモリがいたが今はいない。。日が暮れるまで野山を走り回って遊んだ。野山にはたくさんの鳥がいた。ウグイス、メジロ、ホオジロ、フクロウ、きれいなアオバト、キジ、ちょっとこいちょっとこいと鳴くコジュケイ、ウズラ、ヒバリ。池には、コイやフナ、ドジョウ、ミズスマシ、タガメ、メダカがいた。さらに、ウシガエル、トノサマガエル、アオガエルがいるのでカラス蛇やアオダイショウをよく見かけた。竹山にはマムシがいた。大雨が降ると、池の魚が沢に流れて出て、家の脇の溝でも魚が取れた。夏には、一間程の竹の先に、竹輪を作って取り付け、ジョロウグモの巣を絡め捕り、セミやトンボを捕った。思い出すことを書いていると、まぶたに遊んだ光景が浮かんでくる。なんと幸せな時を過ごせたことだろう。山は人の手が入らないと荒れてしまう。もっと手を入れてほしい。

by maranatha | 2017-05-12 17:04 | 故郷
宗教問題