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村上 密 Blog

好物

私の好物はぜんざいである。母は私が帰省する度にぜんざいを作って待っている。おもさんたべなっせ、と言って進める。若い時は、2杯、あるいは3杯と食べたが、さすがにもうそんなに食べられなくなった。父が天に召されたとき、母は1年間ほど具合がよくなかった。帰省した時、おっかさんな、ぜんざい作らんかったね、と妹が語りかけてきた。長年続いた習慣が抜けたからである。1年過ぎて、私が帰省の度に、母はぜんざいを作り始めた。元気にならしたんごたる、と妹が話しかけてきた。ぜんざい作りは母のバロメーターである。

高校生の頃、母が夕食にたまねぎの天ぷらを揚げていた。揚げたてを、そばから私は取って食べた。そぎゃん食べたらあんたんのはなかばい、と母は言いながら、自分のものを私の食膳に回してくれた。あの頃、私は6食食べていた。7時、10時、12時、15時、18時、22時、それでも痩せていた。運動量と新陳代謝が活発だったからだろう。

開拓伝道を始めた頃、教会のわずかな敷地に茄子の苗を植えた。母親が茄子は花を咲かせたら必ず実をつけるといった言葉を思い出したからである。その通りに花は実をつけた。次から次に実がなる茄子は貧しい食卓を助けてくれた。焼き茄子、味噌田楽、味噌汁の具、茄子の天ぷら、いろいろ作って食べた。「親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない」その通りである。

私の好物は、ぜんざい、たまねぎの天ぷら、茄子、蓮根、小芋、豆である。

by maranatha | 2017-11-10 11:36 | 故郷
宗教問題