2017年 11月 12日
堅く立って 動かされず 4
最後に、この15章がなぜ書かれたかを語って説教を終えます。
コリント教会は、死者の復活を否定することによって深刻な問題を引き起こしました。
それは信仰の堕落と倫理的な退廃です。
復活がないなら、人は次のように言うでしょう。
「あすは死ぬのだ。さあ、飲み食いしようではないか。・・・」
コリント教会にはいろいろな問題が起きています。
その中で、最も大きな問題は、
最もたいせつなこととして伝えた復活を否定していることです。
パウロは問いかけています。
「どうして、あなたがたの中に、死者の復活はない、と言っている人がいるのですか」(12)
「もし、死者の復活がないのなら、キリストも復活されなかったでしょう。」(13)
「そして、キリストが復活されなかったのなら」(14)
「私たちの宣教は実質のないものになり、あなたがたの信仰も実質のないものになる」(14)「私たちは神について偽証した者ということになり」(15)
「神に逆らう証言をした」(15)ことになります。
「信仰はむなしく、あなたがたは今もなお、自分の罪の中にいる」ことになります。
「そうだったら、キリストにあって眠った者たちは、滅んでしまった」(18)ことになります。
死者の復活がないとすれば、ないことをあると言っているキリスト者は
「すべての人の中で一番哀れな者」(19)となります。
今日のキリスト教の問題は、このコリント教会のように、キリスト教の内部に死者の復活、キリストの復活を信じない人を抱えていることです。
そして、復活を信じない合理的な考えの人々が徐々に増えていることです。
その結果、教会はコリント化(堕落)しつつあります。
復活の否定は信仰の否定であり、倫理的崩壊を招くことになります。
パウロは断言しています。「しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。」(20)
私たちが立つべき福音は復活です。
どんな間違った教えの波がやってきても私たちの教会は福音の上に立ち続けましょう。
そして、救いをもたらす福音をこれからも宣べ伝えていきましょう。
私たちの教会が続くためには、十字架と復活の福音に堅く立って動かされず、です。