2018年 02月 19日
宣教
「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」(使徒1:8)この聖句は宣教の地理的な展開をまとめている。3区分に分けることができる。第1区分はエルサレムである。1章3節から7章60節、第2区分はユダヤとサマリヤの全土である。「エルサレムの教会に対する激しい迫害が起こり、使徒たち以外の者はみな、ユダヤとサマリヤの諸地方に散らされた。」(8:2)から始まり、11章18節までが区切りである。第3区分は地の果てにまでである。「ステパノのことから起こった迫害によって散らされた人々は、フェニキヤ、キプロス、アンテオケまでも進んでいったが、ユダヤ人以外の者にはだれにもみことばを語らなかった。ところが、その中にキプロス人とクレネ人が幾人かいて、アンテオケに来てからはギリス人にも語りかけ、主イエスのことを宣べ伝えた。」(11:19,20)から始まり、最後の章まで続く。
宣教の展開の中での第1の共通項は「迫害」である。弟子たちは、イエスから「あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、わたしが命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。」(マタイ28:19)を聞いていたが、すぐには取りかからなかった。まず、イエスから命じられた「父の約束を待ちなさい」(使徒1:4)に取り組んだ。その結果、宣教の第2の共通項である「聖霊の満たし」が第1区分のエルサレムで起きる。2章にあるように五旬節に「聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことがで話しだした。」(使徒2:4)と同時に、「聖霊があなたがたに臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。」(使徒1:8)の約束の成就である。弟子たちはエルサレムでイエスはメシアであると宣教を始めた。エルサレムの指導者たちは「これ以上民の間に広がらないために、今後だれにもこの名によって語ってはならないと、彼らをきびしく戒めよう」(4:17)と決議し、「『いっさいイエスの名によって語ったり教えたりしてはならない』と命じた。」(4:18)使徒たちはこの命令に従わず、イエスを宣べ伝えたので迫害が起きた。ペテロのエルサレムの指導者たちへの反論を見てみよう。「聖霊に満たされ、彼らに言った。・・・・」(4:8~12)「私たちは自分の見たこと、また聞いたことを話さないわけにはいきません。」(4:20)迫害はイエスがメイアであるという宣教の結果招いたことであるが、使徒たちは聖霊に満たされて、いよいよエルサレムでイエスの教えを言い広めた。
3区分できる宣教の展開の中での第2の共通項は「聖霊の満たし」である。まず、第1区分のエルサレムで「聖霊に満たされ」次に第2区分のサマリヤで「彼らは聖霊を受けた。」(8:17)とあり、更に、カイザリアでイタリア隊の者たちが「聖霊がお下りになった。」(10:44)第3区分ではパウロの第1伝道旅行で「弟子たちは喜びと聖霊に満たされていた。」(13:52)第2伝道旅行エペソで「聖霊が彼らの上に臨まれ、彼らは異言を語ったり預言をしたりした。」(19:6)イエスの宣教の担い手は弟子たちであるが、聖霊こそが教会を用いて宣教を進められる主体である。
by maranatha
| 2018-02-19 22:15
| 教会