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村上 密 Blog

障がいの解消

教会は、教会の権威を高める手段として、教会堂を地面より高くして階段を設けた。さらに、説教や聖餐式、洗礼式を行う場所の床を高くした。説教者が座る椅子も一般席より高いところに設置した。これらの建築上の段差は権威を形にしたものであった。本来の権威は、建物にあるのでも段差にあるものでもなく、聖書にある。教会堂の内部を水平にするようになったのは第二バチカン公会議後である。私が取り寄せたカトリックの現代建築はフラットになっていた。私はこれこそが本来の教会堂建築でなければならないと判断した。府の土木事務所に掛け合った。電柱が車いすの通行を妨げているので移してほしいと依頼した。何と無料で早く移設してくれた。歩道から玄関ホールに至る段差を階段ではなく、ゆるやかな傾斜面にした。車いすも乳母車も楽に入室できる。車いすの人にとって扱いにくいので引き戸である。それで、玄関ホールから礼拝堂に入るドア、集会室に入るドア、障がい者用トイレも引き戸を採用した。部屋の仕切りの段差は5mm以下にした。つまずかないようにするためである。礼拝堂の壁は腰板を張り巡らし、その下は板を張った。車いすがぶつかってもいいようにである。腰板の上部は手すりを設けた。高齢者が手すり伝いに歩行できるようにである。そして転倒防止にもなる。 私たちの教会堂には、礼拝堂、集会室、キッチン、応接室、事務室、トイレ、音響室、倉庫の設備が1階にある。

このように教会堂建築を心掛けても、障がい者を受け入れる心がなければ、その心がバリアーになる。段差のない教会堂建設は、一般的な建築と比べると割高である。しかし、今健康だからという発想ではなく、自分が病気をしたとき、障がいを抱えるようになったとき、高齢になったとき、乳母車を使って乳幼児と教会に来る時を想定して、段差のない教会堂建築の構想を受け入れてもらった経緯がある。健康者の視点からではなく、いろいろなハンディを抱えた人の視点から、工夫を凝らすことの大切さを訴えた。献堂から25年を迎える。リフォームを2回行った。心のバリアフリーは毎日更新していかなければならない課題である。参考になる「障害者差別解消法」が平成28年4月1日から施行されている。

参考:内閣府ホーム
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai.html

by maranatha | 2019-03-07 15:23 | 教会
宗教問題