2021年 02月 11日
貸すより 与えなさい
十数年前、ある宗教団体で被害を受けて、経済的に行き詰った人がいた。その団体と数年の交渉の末、団体は多額の償い金を彼女に支払った。彼女は生活の為に負債を抱えていた。その為、その支払いの為に瞬く間にお金はなくなった。なくなって、私のところに10万円を借りに来た。彼女は借用書を書いて、必ず戻しますからと言って帰っていった。段々、連絡が少なくなり、とうとう止んだ。ときどき、どのようにして過ごしているだろうかと思い出す。お金を返してほしいのではない。安否が気にかかるからである。返せないなら、返さなくてよい、と伝えたい。父から大人になってから忠告された。信頼している人がお金を貸してくださいと言ってきても貸さない方がいい。貸すくらいなら、与えることのできる金額を、返さなくてよいからと言って与えなさい。この言葉が思い出されるからである。
by maranatha
| 2021-02-11 23:59
| 償い