2021年 06月 19日
新しい戒め
Q:新約聖書の中に個人宛のはありますか。
A:テモテやテトス、ピレモンに当てた手紙がありますね。
Q:他にありますか。
A:興味深いことに、ルカの福音書と使徒の働きは個人宛です。
Q:そのように思って読んだことはありません。
A:ですから、興味深いと申し上げました。
Q:どうしてルカは二つも個人に当てたのでしょうか。
A:私はパウロのローマでの裁判を考慮して書いたのではと思っています。
Q:理解者を得る目的ですか。
A:福音書はイエス・キリストがどんなお方か。
使徒の働きはどのようにして福音が広がっていったか。
そして、その福音のゆえにパウロは裁判を受けていることを
しっかりとした立場の人に伝えたかったのでしょう。
Q:なぜ、そのように考えるようになったのですか。
A:福音書にはイエスが大祭司とピラトから裁判を受けるところであります。
Q:イエスは無罪でしたね。
A:そうです。パウロはどうですか。
Q:無罪と思います。
A:ルカは使徒の働きでは無罪を伝えています。
ルカは最後までパウロの傍にいた人です。
パウロを弁護するために、理解者を弁護者にしたかったのではないかと思います。
Q:他に使徒の働きを読む視点を教えてくれませんか。
A:イエスは新しい戒めを弟子たちに与えました。ご存じですか。
Q:はい、互いに愛し合いなさい、です。
A:そうです。旧約聖書をまとめる言葉はご存じですか。
Q:はい。二つがあります。
一つは、心を尽くし、思いを尽くし、力、知性をを尽くして、あなた方の神である主を愛せよ。
もう一つは、あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。
A:新しい戒めは、その二つを一つにした言葉です。
わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合うこと、これがわたしの戒めです。
だれでもわたしを愛する人は、わたしのことばを守ります。
神と人、人と人との間に愛があるように教えているのです。
Q:それでは、使徒の働きは福音の広がりと裁判のためだけを書いているのではないのですね。
A:そうです。弟子たちがいかにしてイエスの新しい戒めを実践していたかを伝えているのです。
Q:その視点は私の中にはありませんでした。その視点で読んでみます。
A:学んだら、自分に取り組めることをしてみてください。
by maranatha
| 2021-06-19 22:59
| 聖書