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村上 密 Blog

『北越雪譜』を読む

『北越雪譜』(岩波書店)を読み進めている。「鮭の洲走り」は興味深かった。琵琶湖の知内川には数えきれないほどのハスが所狭しと泳いでいる。橋の上から見るとその多さに驚くばかりである。ある日、眺めていると釣りたくなったが、釣るものもなく、川のほとりを歩いていたら、防鳥ネットが打ち捨てられていた。網目が大きいので二つ折りにして、罠にした。この罠にハスを追い込んで捕ることにした。何匹かを捕ったが、やがてネットを飛び越えて、罠にかからなくなった。そこで、今度は防鳥ネットを二列に仕掛けた。飛び越えたハスが次のネットに引っかかった。「鮭の洲走り」は罠にかからんとして鮭が雪の河原を走る様を言い表している。転んだら立ち直れないので、雪の河原で鮭を捕ることができる。罠を逃れんとしてネットの上を飛び、或いは川の外に飛び出て、雪の河原を走る魚の必死さに、生存本能を垣間見た。人もいろいろな間違った教えに囚われる。間違いに気づいたら、囚われから逃れんとして行動を起こしてほしい。
by maranatha | 2021-11-03 22:19 | 動物
宗教問題

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