2013年 04月 13日
赦しの強制
太郎が花子の愛犬を誤って死なせてしまった。次郎が「花子さん、太郎さんを赦してあげて。」これは赦しの強制である。三郎が「花子さん、太郎さんがあんなに謝っているから赦しなさい。」これは謝罪だけで済ませる語りかけである。四郎が「花子さん、太郎さんを赦して。太郎さんが償いのために10万円持ってきて、お詫びをしたいと言てるよ。コロ(愛犬の名前)は生き返らないけど、赦してあげて。」ここには謝罪と償いがある。仲介者は加害者から謝罪と償いを取り付けて被害者に関わるべきだ。被害者の痛みを深く理解してこそ、加害者に謝罪の大切さと償いの必要をしっかり伝えることができる。「赦しなさい」の強制は、加害者側の立場で、何の犠牲も払わない対処である。
残念なことだが、加害者は罪の意識が薄く、被害者は自責の念が深い。相談者で、加害者の相談は少ない。被害者の相談がほとんどだ。時間をかけ、被害者の状況を理解し、あるいは弁護士に相談し、法的、聖書的に問題を解決するため、宗教トラブル相談センターは取り組んでいる。